「オウンドメディアを始めようと思っているが、何のために作るのか社内で共有できていない」。BtoB SaaSのマーケティング担当者から、こうした声を多く聞きます。オウンドメディアは「ブログを書くこと」ではありません。自社が所有・管理するメディアを通じてターゲットとの継続的な接点を作る仕組みです。記事制作代行PRICEは、会計・法務SaaS企業のCVR改善を専門に支援してきました。本記事を読めば、オウンドメディアの意味と取り組む目的が具体的にわかります。
立ち上げの実務を先に知りたい方は、SaaSオウンドメディアの立ち上げガイドもあわせて参考にしてください。本記事では、オウンドメディアの正確な意味、BtoB SaaSが取り組む理由、立ち上げのステップ、注意点までを順番に解説します。
オウンドメディアとは|3種類のメディアとの違い
オウンドメディアとは、自社が所有・管理するメディアの総称です。マーケティング手法は、大きく3種類に分類できます。
| 種類 | 概要 | 特徴 |
|---|---|---|
| オウンドメディア | 自社が所有・管理する自社サイトやブログ | コストが低く資産として蓄積される |
| ペイドメディア | 費用を払って掲載するGoogle広告やSNS広告 | 即効性があるが予算が切れると止まる |
| アーンドメディア | SNSでのシェアや口コミなど第三者が発信 | 信頼性は高いがコントロールできない |
ある会計SaaS企業は、月額3,300,000円の広告費をかけていました。2年間のオウンドメディア運営で月間オーガニック流入が広告流入を超え、マーケティング予算を30%削減できました。
3種類のメディアは、単独ではなく組み合わせて使うことが効果的です。立ち上げ初期はペイドメディアで流入を作りながら、並行してオウンドメディアの記事数を増やす進め方が一般的です。オウンドメディアの記事が増えるにつれて、広告費を段階的に減らせます。
BtoB SaaSが取り組む4つの戦略的理由
BtoB SaaSがオウンドメディアに取り組む理由は、大きく4つに整理できます。広告依存からの脱却だけが目的ではありません。
①情報収集段階のターゲットと接点を作れる
BtoB SaaSの購買検討は数ヶ月に及びます。検討初期から有益な情報を提供することで、選定時に自社が想起されやすくなります。
②コンテンツが資産として蓄積される
1本の記事は公開後も継続的に流入を生みます。記事数が増えるほど、効果は複利的に積み上がります。
③専門性・権威性を可視化できる
業界課題に深く切り込んだ記事を積み重ねることで、「この分野の専門家」という信頼が蓄積されます。
④リードナーチャリングの基盤を作れる
記事を通じてメールマガジンやホワイトペーパーへ誘導できます。段階的に信頼を積み上げる導線を設計できます。
- ①情報収集段階のターゲットとの接点構築
- ②コンテンツ資産の蓄積
- ③専門性・権威性の可視化
- ④リードナーチャリングの基盤構築
目的とKPIの設定では、経営層や営業部門とも事前にすり合わせておくことが重要です。マーケティング部門だけでKPIを決めると、営業部門から「PVは増えたが商談につながらない」という評価を受けやすくなります。部門を横断した合意形成が、長期運営の土台になります。
立ち上げの4つのステップ
オウンドメディアの立ち上げは、順序を守ることが重要です。4つのステップで進めましょう。
①目的とKPIを設定する
PV数ではなく、商談化率やトライアル申込数をKPIに設定します。目的があいまいだと、記事の方向性が定まりません。
②ターゲットとKWを設計する
想定読者の役職と企業規模を明確にし、検討フェーズごとのKWを洗い出します。設計を飛ばすと、後工程の記事制作がぶれます。
③制作体制を決める
内製・外注・併用のいずれかを、リソースと専門性を踏まえて決めます。内製のみで始めると、記事本数が伸び悩みやすくなります。
④公開後の計測体制を整える
GA4とSearch Consoleを設定し、公開前から計測できる状態にします。計測体制がないまま公開すると、効果検証ができません。
- ①目的とKPIの設定
- ②ターゲットとKWの設計
- ③制作体制の決定
- ④計測体制の整備
制作体制を決める際は、記事の専門性の高さも判断材料にします。電子帳簿保存法やインボイス制度など専門知識が必要な記事は、業界理解のある外注先への依頼が有効です。一般的な内容の記事は内製で対応するなど、記事の性質に応じて使い分けましょう。
オウンドメディアで商談につなげる3つの設計
記事を書くだけでは商談化しません。以下3つの設計を組み込みましょう。
①検討フェーズ別にCTAを出し分ける
情報収集段階の記事にはホワイトペーパー、比較検討段階の記事には資料請求を配置します。フェーズに合わないCTAは、クリック率が下がります。
②内部リンクで回遊導線を作る
関連記事同士を内部リンクでつなぎ、検討フェーズを進める導線を作ります。導線がないと、1記事だけ読まれて離脱します。
③既存記事を定期的にリライトする
公開後も半年ごとに数値を確認し、CVRの低い記事をリライトします。公開後を放置すると、成果は徐々に下がります。
会計・法務SaaS特有の3つの注意点
会計・法務SaaSのオウンドメディア運営には、業界特有の注意点があります。以下3点を押さえておきましょう。
- 法改正情報は公開後も継続的な更新が必要
- 専門用語は中学生でもわかる表現に言い換える
- 一次情報の出典を明記し信頼性を担保する
オウンドメディアのメリットは資産性の高さです。デメリットは成果が出るまで時間がかかる点ですが、既存記事のリライトを並行することで、このデメリットはカバーできます。
オウンドメディア運営に関するよくある質問3選
立ち上げを検討する担当者からよく寄せられる質問をまとめました。着手前に疑問を解消しておきましょう。
①成果が出るまでどれくらいかかりますか
一般的に、オーガニック流入が増え始めるまで6ヶ月〜12ヶ月かかります。短期で成果を求めすぎると、途中で運営体制が崩れやすくなります。中長期の投資として計画しましょう。
②月に何本の記事を公開すればよいですか
目安は月4本〜8本です。本数よりも、検討フェーズを網羅したKW設計の方が重要になります。本数だけを追うと、品質が下がり成果につながりません。
③社内にライターがいなくても始められますか
記事制作代行を併用すれば、社内にライターがいなくても始められます。ただし、KW設計とディレクションを担う担当者は社内に1名置く必要があります。
まとめ:オウンドメディアは目的設定と設計で成果が決まる
オウンドメディアの成果は、目的設定と商談化の設計で決まります。PV数だけを追わず、商談化率をKPIに据えましょう。
コンテンツマーケティングの基礎を知りたい方は、コンテンツマーケティングとは何かを解説した記事もあわせてご覧ください。リードナーチャリングを詳しく知りたい方は、リードナーチャリングとは何かを解説した記事を参考にしてください。
オウンドメディアの立ち上げは記事制作代行PRICEにご相談ください
『記事制作代行PRICE』は、会計・法務SaaSなどBtoB SaaS企業のマーケティング担当者に向けた課題解決型コピーで、商談化を目標にしたオウンドメディア運営を支援します。従業員20〜300名規模のSaaS企業を中心に、目的設計から記事制作、効果計測までを一貫して伴走します。
「何のために運営しているのかわからなくなった」という担当者の声に向き合い、目的に立ち返った支援を続けています。記事制作代行PRICEへのお問い合わせはこちら


